三菱重工業は、シンガポールの大手電力会社であるチュアスパワー社(Tuas Power Generation Pte. Ltd.)が運営する、M701F形ガスタービン4台からなるガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備のうち、3号機と4号機のアップグレード工事を受注しました。今回の工事は、シンガポール政府のエネルギー政策に基づいて同社が進めるエネルギー効率の改善と脱炭素化に向けた有効策として、当社の豊富な実績を踏まえた改造提案が評価を得て採用されたものです。工事完了は、2023年内を予定しています。
今回の契約締結を受け、チュアスパワー社副社長のチェン・ティンスワン(Cheng Tin Swan)氏は次のように述べています。「当社はシンガポールを代表する発電会社の一つとして、自国の脱炭素化の取り組みに尽力しており、今回のガスタービン更新を機に、当社の事業において新機軸となる持続可能性の追求に向けた新たな一歩を踏み出すものです。このアップグレードにより、発電所からのエネルギー供給を損なうことなく、CO2排出量を削減しながら発電できるようになります。エネルギー効率の改善を実現するのに役立つ優れた技術的専門知識を持つ三菱重工のような企業と協力できることを喜ばしく思います」。
受注に際し、三菱重工グループの現地法人Mitsubishi Power Asia Pacific Pte. Ltd.の代表取締役兼CEOである大野 修は、次のように述べています。「三菱重工は、チュアスパワー社に発電設備を納入するだけでなく、長期保守契約の提供を通じてお客様設備の高い稼働率の実現を支援してきました。同社との長年の関係を発展させ、シンガポールでのクリーンな発電の推進を支える重要なガスタービンのアップグレード工事を受注し、お客様設備の資産価値向上に貢献できることを光栄に思います」。