「LEQEMBI」は、可溶性(プロトフィブリル*)および不溶性アミロイドβ(Aβ)凝集体に対するヒト化 IgG1 モノクローナル抗体です。米国において、2023 年 1 月 6 日に AD の治療薬として迅速承認され、1 月 18 日に発売されました。「LEQEMBI」による治療は、Aβ病理が確認された AD による軽度認知障害または軽度認知症の当事者様において開始する必要があります。
「LEQEMBI」の迅速承認は、AD の特徴である脳内に蓄積した Aβプラークの減少効果を示した臨床第II相試験の結果に基づくものであり、検証試験により臨床的有用性を確認することが本迅速承認の要件となっています。FDA は、Clarity AD 試験結果をレカネマブの臨床的有用性の検証試験として評価することに合意しています。
「LEQEMBI」について、米国において、迅速承認を受けた同日に、フル承認に向けた一部変更申請(supplemental Biologic License Application:sBLA)を FDA に提出し、2023 年 3 月 3日に受理されました。本 sBLA は優先審査に指定され、PDUFA(Prescription Drugs User Fee Act)アクションデート(審査終了目標日)は 2023 年 7 月 6 日に設定されました。本 sBLA は、大規模グローバル臨床第III相検証試験である Clarity AD 試験のデータに基づくものです。本試験において、「LEQEMBI」は主要評価項目ならびに全ての重要な副次評価項目を統計学的に高度に有意な結果をもって達成しました。Clarity AD 試験の結果は、2022 年 11 月に第 15 回アルツハイマー病臨床試験会議(CTAD)にて発表し、同時に査読学術専門誌 the New England Journal of Medicine にも掲載されました。